なぜ、この働き方をつくろうと思ったのか
1. 知識のないことの怖さ
2014年、過剰融資が広がっていた時期に、私は十分な知識を持たないまま不動産の世界に入りました。
当時は、何が正しくて、何を確認すべきなのかさえ分からない。
分からないからこそ、目の前の説明を信じて判断するしかありませんでした。
その経験から、私は強く感じました。
不動産の世界では、「知らない」ということ自体が大きなリスクになる。
不動産は、人生の中でも非常に大きなお金が動くものです。
にもかかわらず、知識や経験の差によって、結果が違います。
その後、自分自身が「買う側」として多くの取引を見る中でも、
「本当にこれでいいのだろうか」
と思う場面が何度もありました。
買主に必要以上の負担を求めるような取引。
業界では当たり前とされていても、外から見れば分かりにくい慣習。
そうしたものを見るたびに、
知識を持っている人だけが得をするのではなく、誰もが納得して判断できる環境が必要なのではないか。
そんな思いが、自分の中で少しずつ大きくなっていきました。

2. 人生の後半は、自分で決めて働きたい
2026年、長く勤めた会社を退職しました。
これから不動産の仕事をしていこうと考え、ある不動産会社に相談に行ったときのことです。
そこで示されたのは、初年度から高い売上目標を求められ、会社が決めた条件や方針の中で働くというものでした。
もちろん、会社が目標を設定すること自体がおかしいとは思いません。
ただ、その話を聞いたとき、私ははっきりと違和感を覚えました。
「自分は、また誰かに決められた目標を追うために会社を辞めたのだろうか。」
長く会社員として働いてきたからこそ、これからの人生では違う働き方をしたいと思っていました。
誰かから目標を与えられるのではなく、
自分で目標を決める。
誰かのために仕事をするのではなく、
自分自身の責任で仕事をつくる。
そして、上司と部下という関係ではなく、
一人ひとりがプロとして尊重され、対等な立場で仕事をする。
人生の後半くらいは、自分の人生を自分で決めながら働きたい。
その思いが、より強くなりました。
同時に、一人で何もかも抱え込む働き方をしたいわけでもありませんでした。
それぞれが自立していながら、困ったときには助け合える。
自分が持っている経験を誰かに渡し、自分にない知識は誰かから教えてもらう。
「そんな働き方は、本当にできないのだろうか。」
そこから私は、自分に合う働き方を探し始めました。

3. 探し続けた先に、REMAXがあった
さまざまな会社や働き方、仕組みを調べていく中で、出会ったのがREMAXでした。
最初から「オフィスオーナーになろう」と思っていたわけではありません。
むしろ最初に魅力を感じたのは、エージェントとしての働き方でした。
エージェントとオーナー、それぞれの働き方を比べてみると、エージェントは経営上の大きな固定費やリスクを抱えずに、自分の力で仕事をつくり、その成果に応じたリターンを得ることができます。
自分で目標を決める。
自分で時間の使い方を考える。
自分でお客様との関係をつくる。
そして、努力した結果が自分自身に返ってくる。
それを知ったとき、
「これなら、自分が探していた働き方ができるかもしれない。」
と感じました。
ところが調べてみると、当時、仙台市内にはREMAXのオフィスがありませんでした。
「残念だな」で終わることもできました。
しかし、そのときもう一つの考えが浮かびました。
「仙台にないのであれば、自分でつくればいいのでは。」
もちろん、オーナーになれば、エージェントとして働くよりも責任もリスクも大きくなります。
それでも私は、そこから先にあるものに魅力を感じました。
自分一人が成功することだけではなく、そこに集まった人が少しずつ経験を積み、少しずつ自信を持ち、自分の力で仕事をつくれるようになる。
そして、やがて経済的にも自立していく。
そんな姿を見てみたいと思ったのです。
私自身、これからの人生があと何年あるのかは分かりません。
だからこそ人生の後半では、自分だけの成果を追い続けるよりも、
人が成長していく姿を見たい。
その人が自分の力で立てるようになる過程を見たい。
そして、自分もその仲間たちと一緒に成長していきたい。
そう思うようになりました。
そして、オフィス名を考える中で生まれたのが 「Linkage」 という言葉でした。
Linkageには、売主様と買主様をつなぐという不動産会社としての意味を込めています。
でも、実はもう一つ、私自身が大切にしたい“裏側の意味”があります。
それは、エージェント同士がつながること。
一人ひとりが独立して活動しながらも、知識や経験を持ち寄り、必要なときには助け合い、互いの成長につながっていく。
売主様と買主様をつなぐだけではなく、
人と人、そしてエージェントとエージェントをつなぐ場所でありたい。
そして、そのつながりの中に、私自身も一人の仲間として加わり、共に成長していきたい。
そんな思いを「Linkage」という名前に込めました。
REMAXには、オフィスだけがリスクを負うのでも、エージェントだけがすべてを背負うのでもなく、それぞれが少しずつ負担を持ち、それぞれが成果に応じたリターンを得ていくという考え方です。
私は、この仕組みなら、
「みんなで少しずつリスクを負いながら、みんなで成長し、それぞれが自分のリターンを得ていく。」
そんな仕事ができるのではないかと思いました。
「そんな場所を仙台につくりたい。」
それが、私がREMAX Linkageのオーナーになることを決めた理由です。

4. だから、REMAX Linkageが大切にすること
私がREMAX Linkageでつくりたいのは、誰かに管理される組織ではありません。
一人ひとりが自分の目標を持ち、自分で考え、自分の責任で仕事をする。
その一方で、困ったときには助け合い、それぞれの知識や経験を持ち寄る。
だから私たちは、
自立すること。
対等であること。
知識や経験を持ち寄ること。
共に成長すること。
を大切にしています。
REMAXには、
In business for yourself, but not by yourself.
という言葉があります。
独立はしている。けれど、孤立はしていない。
この言葉こそ、REMAX Linkageが目指す働き方そのものです。

5. 一人ひとりの成長が、オフィスの成長になる
私は、エージェントを単なる営業スタッフだとは考えていません。
一人ひとりが自分自身の仕事をつくり、経験を重ね、自分なりの強みを育てていく存在だと思っています。
その成長が周りにも広がり、別の誰かの成長につながる。
一人ひとりの成長が、REMAX Linkageの成長になる。
そんなオフィスにしていきたいと考えています。

6. オーナーの役割は、働く環境を整えること
私は、不動産業界一筋でキャリアを積んできた人間ではありません。
技術畑出身の元エンジニアで、不動産との関わりは不動産投資から始まり、その後、売買を含めさまざまな立場で不動産に関わってきました。
一方で、会社員としては2回の転職を経験し、派遣会社の社員として働いた時期もありました。
その中で、働く環境が整っている組織と、そうでない組織の両方を経験してきました。
そこで私が強く感じたのは、どれだけ組織の長が優秀でも、それだけで組織全体が大きな成果を出せるわけではないということです。
むしろ、必要な道具や仕組みが整い、仕事に集中できる環境があり、一人ひとりが自分の力を発揮しやすい状態がつくられているかどうか。
その環境の違いが、組織全体の成果に大きく影響することを、私は会社員時代に身をもって見てきました。
実際に、組織の長が環境づくりに力を入れ、働く人が力を発揮しやすい状態を整えていた組織では、一人ひとりの力が生かされ、結果として大きな成果につながっていました。
だからこそ、REMAX Linkageでオーナーとして私が担う役割は、一人ひとりができるだけ仕事に集中し、成果を出しやすい環境を整えることだと考えています。
もちろん、何でもそろった過剰な環境をつくれるわけではありません。
それでも、日々の仕事を少しでも楽にできる機械や設備、無駄な作業を減らせる仕組み、情報を共有しやすい環境など、必要だと思うものには少しずつでも投資していきたいと思っています。
小さな改善でも、それが積み重なれば、エージェントが本来やるべき仕事に使える時間は増えていきます。
そして、ただ働きやすいだけではなく、その環境が成果につながり、しっかり稼げることも大切です。
私は、会社員時代に見てきた経験から、
人に頑張らせるのではなく、人が自然と力を発揮しやすい環境をつくること。
それこそが、エージェントを預かる側の大切な仕事だと考えています。
皆さんに「頑張ってください」と言うだけではなく、
頑張りやすい土台をつくること。
それが、オーナーとしての私の仕事だと思っています。
